愛媛県大洲市 大洲の先覚者愛媛県大洲市 大洲の先覚者
現在のＮＴＴが昭和５６年
大洲市の八幡神社境内に石碑建立
「日本における
電信の黎明
三瀬諸渕先生電信初実験の地
日本電信電話公社」
三瀬諸渕は１８３９年（天保10）１０月１日 現在の愛媛県大洲市中町で生まれた。
父は塩問屋を営む麓屋半兵衛、不半という俳人でもある。母は蘭方医、二宮敬作の妹、倉子であった。
幼名：弁次郎 本名：周三 諱：諸渕
| １８４７年（弘化４） | ９歳 | 四書の素読を習う |
| １８４９年（嘉永２） | １１歳 | ４月 母倉子死す ５月 父半兵衛も没す |
| １１歳で両親を亡くした諸渕は、学問に没頭することで若い情熱を燃焼させたのではないだろうか | ||
| １８５２年（嘉永５） | １４歳 | 常磐井中衛について国学を学ぶ（尊皇開国） |
| １８５３年（嘉永６） | １５歳 | アメリカの使師、ペリーが浦賀へ来る |
| １８５４年（安政１） | １６歳 | ３月３日 日米和親条約締結 |
| １８５５年（安政２） | １７歳 | 親族会議の上、諸渕は大洲を離れ二宮敬作について蘭学を学ぶことになる。このとき諸渕の 進路について常盤井先生の後方支援もあった。また、この年宇和島で村田蔵六に入門 |
| １８５６年（安政３） | １８歳 | 敬作、蔵六、伊篤らとともに長崎におもむく。石田良吾、村上建作もおなじく川島再助に入門。蘭学を学ぶ |
| １８５８年（安政５） | １９歳 | 日蘭通商条約成立。シーボルト追法令解除。コレラ大流行 ７月１８日 敬作の妻イワ死去 ８月 諸渕大洲へ帰省 |
| １８５８年（安政５） | ２０歳 | ８月 大洲の肱川河原で電信実験に成功 |
| １８５９年（安政６） | ２１歳 | ３月 再び長崎へ。名村八左衛門に付いてオランダ語を学ぶ ５月 赤羽接遇所に入る。シーボルトの頼みで「日本歴史」「幕府建設史」「日本国民的発達史」をオランダ語訳 |
| １８６０年（万延１） | ２２歳 | 諸渕長崎鳴滝に住み日蘭永仏対訳辞典をつくる。桜田門外の変 |
| １８６１年（文久１） | ２３歳 | ３月 シーボルトに従って江戸に行く ５月 赤羽接遇所に入る。シーボルトの頼みで「日本歴史」「幕府建設史」「日本国民的発達史」をオランダ語訳 １０月 幕府の命により江戸大洲藩邸へ幽閉される。このとき岡島恭庵の頼みでオランダ眼科書を訳す |
| １８６２年（文久２） | ２４歳 | ４月１６日 佃島の獄へ投ぜられる ５月１４日 神経熱と疥癬を病み治療のため江戸大洲藩邸へ帰される オランダ医学書数種の翻訳にかかる |
| １８６４年（元治１） | ２６歳 | 佃島の獄へ帰る。獄内の衛生管理に勤める。獄内では飯炊き、煎薬係などを努める |
| １８６５年（慶応１） | ２７歳 | ８月 出獄を許される。伊予大洲へ帰り静養 １０月 大洲藩より三人扶持を与えられる １１月 宇和島藩の伊達宗城の招きにより、宇和島藩士となる |
| １８６６年（慶応２） | ２８歳 | ３月 シーボルトの孫娘 楠本高子と結婚 ６月 宇和島藩 英藩学稽古所をつくる。諸渕教師となる。 イギリス公使パークス、軍艦にて宇和島入港 諸渕が通訳 |
| １８６７年（慶応３） | ２９歳 | １１月 病院設立の仕事に従う。長崎でボードウィンと病院設立および造幣寮の協議 このとき竹田成章に出会う |
| １８６８年（明治１） | ３０歳 | 大阪大福寺に医学校と病院が開かれ高橋正純を長とし、ボードウィンと共に教授にあたる このとき諸渕の医者としての道がはっきりする。 |
| １８６９年（明治２） | ３１歳 | 大学教授となる。 木村益次郎刺される |
| １８７０年（明治３） | ３２歳 | 徒刑囚の勤務をかねる。自分の体験にもとずき獄制改革改善につとめる。 造幣権少輔に任ぜられる |
| １８７１年（明治４） | ３３歳 | 文部中助教となる。徒刑囚医務局幹事をかねる |
| １８７２年（明治５） | ３４歳 | ３月 文部省大教授となる １０月 八等出仕となる。東京・横浜間の鉄道施設工事に関わる。 |
| １８７３年（明治６） | ３５歳 | ４月 大阪出張を命ぜられる。大阪北御堂の大阪医学校、病院へ勤める。 エルメレンスの講述を翻訳 |
| １８７４年（明治７） | ３６歳 | 東京の土木寮に出仕す |
| １８７６年（明治９） | ３８歳 | 大阪病院一等医を拝命す |
| １８７７年（明治10） | ３９歳 | １０月 大阪府出向を命ぜられる １０月１９日 諸渕 胃腸カタルで死去す ときに３９歳、阿部野に葬る |
| １９２８年（昭和３） | １０月 墓所を大洲市内 大禅寺に移し、領徳碑を建てる | |
| １９３５年（昭和１０） | ４月１８日 三瀬諸渕を電気界先賢者として祭祀 | |
| １９８１年（昭和５６） | ６月２８日 日本電信電話公社（ＮＴＴ）が大洲市に電信黎明碑建立 | |
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| 大洲市大禅寺にある 三瀬諸渕の墓 |
三瀬家の生家跡 大洲市中町 |
諸渕の３９歳の生涯。大洲・宇和・宇和島・長崎と勉学に燃えた青春時代。
佃島と大洲藩邸の４年近い拘束期間、この間も勉学を忘れない。
医学書を訳し、獄内の囚人たちの生活改善。そのほかでの活躍・・・・
140年前、あの肱川河原での電気通信実験は
三瀬諸渕の短い生涯のロマンの一コマだったのではないでしょうか。
三瀬諸渕についての資料は大洲市立博物館や大洲市立図書館にあります。
問い合わせ 大洲市 TEL0893-24-2111
三瀬諸渕研究スタッフ 大洲アマチュア無線クラブ ＪＡ5ＹＥＮ ｏｐ．ＪＲ5ＲＮＳ
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